やってみよう!心理学研究でよく使う創造性テストとは何?
以前の記事にもよく登場した「創造性テスト」のお話です。
カンタンにいうとアイディアをたくさん出せるかどうかをテストするものです。
みなさんはアイディアを出していますか?
日常生活の工夫。
テレビ企画でのアイディア会議。
広告などのネーミングを考える。
さまざまなところでアイディアは求められます。
そのアイディア発想力を試す・鍛えるテストがどういうものなのかをご紹介したいと思います。
<創造性テスト>
①例1:レンガの使い方をたくさん思いつく。
例をあげます。
『レンガの使い方を思いつく限り挙げてください』
みなさん3分ほど考えてみてください。できるだけたくさんのアイディアを挙げてください。
どうでしょうか?
私の回答例を挙げますね。
⇒壁をつくる・お城をつくる・家を作る・重しに使う・誰が一番レンガを遠くまで投げれるか体力テストにつかう・階段をつくる・武器に使う・盾に使う・粉々にして塗料に使う・削って彫刻を作る・チョークのように使う・絵を書き込む・割ってナイフを作る・踏み台に使う・筋トレに使う・ジェンガをする・車輪止めに使う...等々
とにかく思いつく限り書き出してみてくださいね。
②出した回答例はどうやって評価する?
さて、創造性テストで書き出したアイディア群はどうやって評価するのでしょう?
評価は以下の項目に従って行います。
・流暢性:アイディアの数が多いか?
⇒単純にアイディアの数でスコア化します。
・柔軟性:アイディアの種類が多いか?
⇒アイディアの種類の数をスコア化します。私の上の回答例だと、「お城を作る」と「家を作る」はレンガの使い方が同じなので重複しているとカウントされます。一方で、「お城を作る」と「筋トレに使う」はレンガの使い方が違いますので別個のアイディアを出せたとカウントされます。
・独自性:アイディアは独自性があるか?
⇒「お城を作る」「家を作る」「壁を作る」などは、レンガ本来の使い方であるため、独自性のあるアイディアとは言えませんね。一方で「割ってナイフを作る」「粉々にして塗料にする」などは本来のレンガの使い方ではありませんし、レンガという与えられた形や質を変化させた用途ですので、独自性ありとカウントされます。
・具体性:アイディアは抽象的ではなく、具体的か?
⇒アイディアが具体的であればカウントし、抽象的であればカウントしないという尺度です。
このほかにもいろいろな評価項目がありますが、おおむね上記のような評価を行います。
ここで逆に考えてください。
コツをお教えいたします。
アイディアの量・種類・独自性を出そうとはじめに考えるのです。
レンガの問題に話を戻しましょう。
アイディアの種類をたくさん出すには、レンガ本来の使い方以外を思いつこうと考えるのです。レンガは重い・壊せる・割れる・重いので沈む・削れる・丈夫である...などの抽象的なレンガの特徴を考え、そのあとでレンガの用途を考えるのです。そうすると自然とレンガ本来の用途以外のアイディアを思いつくことができます。
アイディアの独自性を考えようとするのであれば、レンガにはない属性をまず考えましょう。レンガは「食べれない・読めない・映らない・自分で動けない・暖かくない...」のように「ないもの」を列挙しましょう。そのあとで連想するのです。たとえば「読めない」であれば、「レンガに文字を掘って石碑にする」「レンガをたくさん並べて文字を作る」「レンガをチョークのように使って文字や絵を書く」というものが思いつきますね。また「暖かくない」からは「レンガを火で熱して、それを使って肉を焼く」も良いでしょう。前述のとおり「ないもの」をもとに考えているため、自動的にレンガ本来の用途ではないアイディアが浮かぶことになります。
それではコツをつかんだところで、再度下記の問題に取り組んでみましょう!
③例2:下記の絵を見て、何の絵なのか、思いつく限り自由に答えましょう。
3分ほど考えてみてください。
どうでしょうか?
私の回答例は以下の通りです。
⇒カメレオンが目を閉じた・お金を入れて望遠鏡を見ていたが時間切れになった瞬間・道路標識・硬貨の上に硬貨を立てている・望遠鏡で覗いた蟻の行列・望遠鏡で空を見ていたら流れ星が通った・ネコの眼・眼が細い人が丸メガネをかけている・二つのボールが思いっきりぶつかった瞬間・おしり...など。
暇なときにこのような訓練を行うことで、頭の回転が速くなり、アイディアも出しやすくなります。
参考にしてくださいね!
過去記事でもアイディアの出し方のコツを紹介していますので、参考にしてください。
アイディアの数が増える前動作、4種類のブレーンストーミングなどの発想法を取り上げた過去記事を下に貼っておきます。