ゆうちゃんの家

メンサ・科学者・自閉症スペクトラム。心理学・薬学・医学・アイディア発想・エッセイ等(@UCHAM0410)

化粧品は意味があるのか?ー化粧品の開発手法から考えるー

【概要】

f:id:yuukoki:20200614110935p:plain

今回は化粧品のお話です。

私のお仕事は医薬品研究ですが、化粧品の開発の人とも話をしたりする機会があります。

今日は研究者目線から「化粧品って意味があるのか?」についてお話ししようと思います。

 

(今回の化粧品の定義は、化粧水や美容液などなど、いわゆる「お肌にいい」と言われるものに限ります。しみを隠したり、アイラインを書いたり、お肌を明るく見せるためにつけるなどのタイプの化粧品は除外します)

 

 

【化粧品の開発とは?】

f:id:yuukoki:20200614110911j:plain

化粧品にも、通常の化粧品や医薬部外品のものなどさまざまあります。

 

医薬部外品のものはある程度厳格に基準が定められているため、ある程度の効果はあると思われます。

 

また医薬品の場合はさらに厳格で、ある特定成分が効果を発揮するかどうかは、試験管内の酵素実験や細胞実験で検証し、最終的に動物実験でその効果が確かめられます。その後、品質管理やさまざまな毒性試験を経て、合格したものが臨床試験のステージ(つまり人に実際試してみて効果があるか確認するステップ)に進みます。そこで効果が確認され、初めて製品として市場に出回ります。

 


通常化粧品の場合はどうなのでしょうか?

実は通常の化粧品の場合、副作用がないことがなによりも重視されます(理由は毎日使うことを想定しているからです)。逆に言えば効果は二の次なのです。

 

また化粧品の開発は医薬品開発に比べてかなりいい加減です。

 

まず動物実験で効果を確かめません。

なぜかというと、ヨーロッパにおいて動物愛護の観点から、動物実験を行った化粧品の販売を認めていないからです。つまりちゃんと動物実験をやって作った化粧品はヨーロッパでは販売できなくなるため、大手の化粧品開発会社は動物実験を敬遠する傾向にあります。

動物実験を行えないということはどういうことかというと、その化粧品が本当に効果があるかどうかを科学的に実証できないということなのです。

つまり、世の中の大半の通常化粧品は、科学的に効果が実証されないまま人へ販売されているのです。

 

そんなものに高いお金を払いますか?

私なら払いません。

 

 

【効果のある化粧品とは?】

f:id:yuukoki:20200614111001j:plain

多くの研究で科学的に効果が認められている化粧品もあります。

 

それは「日焼け止め」と「保湿剤」です。

 

日光にはご存知の通り紫外線が含まれます。この紫外線はDNAに損傷を与えますし、活性酸素を作り出し肌の抗酸化作用を失わせ、また肌の奥に存在するメラノサイトを活性させることでしみの原因を作り出し、さらにはコラーゲンを支持しているエラスチンが壊れシワやたるみの原因になります。日焼け止めはこれらを軽減させてくれます。

日焼け止めは出来れば数時間おきに塗り直した方がより効果的と言われています。また、実際にUV管で試したことがあるのですが、思っている以上に厚めに塗らないと効果がありません。その辺はご注意を!

 

 

【美容に良いものとは?】

f:id:yuukoki:20200614111032j:plain

これは当たり前のことになりますが、「睡眠・食事・適度な運動」です。

ビタミンCやらコラーゲンを肌に塗るのは止めて(コラーゲンはほとんど吸収されませんし、ビタミンCはすぐに酸化して効果を失います)、まめに野菜や果物をとりましょう。身体の中に取り込まれた栄養素は血管を通って身体の細胞へ行き渡ります。その結果、身体も肌も健康になります。

睡眠時間は8時間、最低週に二回は40分以上の軽いジョギングやウォーキングを行いましょう。身体が健康になれば身体の一部である肌も健康になります。肌だけ健康になって身体が不健康なんて状態は存在しません。

 

 

 

 

今日の記事は以上です。

通常の化粧品の欠点は、「効果が実証されていないまま製品化されている」ことです。

逆に言えば、友達が使っている化粧品で良い効果があるものを使えば安心ですね。

新しい通常化粧品に手を出す時は注意しましょう!

今日はこの辺で!

 

 

 

 

 

プライバシーポリシー