頭も良くなりポジティブに!科学的根拠のある「笑い」の効果!
今回は「笑い」が及ぼす効果をご紹介します。
みなさんも「笑うこと」が健康に良いということはよくご存知だと思います。
よく笑う人は、そうでない人と比べて、心臓発作や脳卒中・うつ病にかかるリスクが低く、寿命も長い傾向があるそうです。
とはいっても「作り笑い」の効果は残念ながら限定的で、ある報告ではメンタルにとってはストレスとしても作用しうることが知られています。
本当の笑いのことを専門用語で「デュシェンヌ・スマイル」といいます。この本当の笑いを毎日の生活に取り入れれば、頭も良くなり、考え方も前向きになることが科学的に証明されています。
今回は「笑い」についての研究報告を二つご紹介したいと思います。
『笑うと頭がよくなる』
被験者を下記の5つのグループに分け、指示してある行動をとってもらいました。
その後、閃き度を試すテストを行ってもらい、5つのグループの正答率を比較しました。
すると下記のような結果になったのです。
①なにもしない...16%
②数学の講義の映像を見る...11%
③甘いものを食べる...25%
④軽い運動をする...26%
⑤コメディを見て心の底から爆笑する...58%
大笑いしたグループは、何もしないグループに比べて、閃き度がなんと3倍にまで跳ね上がったのです。
眉間にしわをよせて考え込むのも大事かもしれませんが、それで行き詰まってしまった場合は、コメディ映画やギャク漫画を見て大笑いした後で取り組めば、意外と良いアイディアや解決策が浮かぶかもしれませんね!
『笑うとポジティブ思考になる』
ネガティブな気持ちには誰もなりたくないですよね。
心理学の世界で「気分一致効果」という現象が知られています。
これは、人はポジティブなときはポジティブな考えや記憶が定着しやすくなったり、ポジティブに周りの人や物事を解釈しようとする傾向があるという現象です。
逆にネガティブだと、イヤな記憶や考えが次々定着したり浮かんできたり、周りの人がイヤな人に見えてしまい、ついツラく当たったりしてしまいます。
つまりネガティブな気分でいるとどんどんさらにネガティブな影響を受けたり・ネガティブなことを引き起こしてしまったりする悪循環にハマってしまうのです。
また世の中にはたんに、自分の意見を持たないくせに批判ばかりして、人の足を引っ張る人もいます。そういう人がチームの中にいると、雰囲気も悪くなり、生産性も下がります。もちろんそういう「イヤな人」に自分がなるのなんて避けたいですよね。
こう考えるとやっぱりポジティブな気分でいたいですよね!!
このポジティブな気持ちになることも「笑い」で叶えることができます。
フランスで行われた研究です。
被験者を2つのグループに分けました。
片方には割り箸を歯でくわえてもらいます(笑顔を作るときの表情筋が使われます)。
もう片方には割り箸を唇でくわえてもらいます(唇がとんがる感じですね。笑顔を作るときの表情筋は使われません)。
その状態で両方のグループに新聞マンガを読ませました。
その結果、割り箸を歯でくわえていたグループ(笑顔になっていたグループ)は、そうでないグループよりも、新聞マンガに対して「面白い」と評価する人数がはるかに多かったのです。
笑顔で接すると、その対象に対してポジティブな気分で接することができることが示されたのです。
ちなみにこの実験では割り箸を使って無理矢理表情筋を刺激しているだけで、心の底から笑っているわけではないですね。
つまり「作り笑い」でもこのポジティブ効果が期待できる可能性があるのです。
みなさんの毎日も、素敵なこともあればイヤなこともあると思います。でも笑顔を作れば、イヤなことにもイヤな人にもポジティブに接することができるようになるかもしれませんね!
以上です。
笑いの効果をご紹介しました。
「笑う問には福来る」は科学的に証明されています。
ぜひ笑いを上手に使いこなして、人生を少しでも楽しくしていきましょう!!
それではまた次の記事で!
<参考図書>
*1:トラヴィス・ブラッドベリー、ジーン・グリーブス著、『EQ 2.0 EMOTIONAL INTELLIGENCE 2.0 「心の知能指数」を高める66のテクニック』、株式会社サンガ
*2:メンタリストDaiGo著、『2秒で最高の決断ができる直観力』、株式会社リベラル社