ゆうちゃんの家

メンサ・科学者・自閉症スペクトラム。心理学・薬学・医学・アイディア発想・エッセイ等(@UCHAM0410)

頭が良いとは?

 こんばんは♪

 ゆうちゃんです。

 だいぶあたたかくなってきましたね。暖かくなると気分も前向きになります♪

 桜もすごくきれいでした...!

 

 

 さて前々回IQの話をしました。

 今回はIQでは測定できない知性の一つである「創造性(Creativity)」に関して考えてみたいと思います。

 

<「頭が良い」とは?>

 私自身MENSAや4G、HELLIQなどのIQ団体に所属しており、またハイレンジIQテストをいくつか受けたことがあります。平均IQは150〜160(sd=15)くらいのようです。

 しかし個人的な感想ですが、IQが高いことは狭い意味での推論能力を示唆しているとはいえ、いわゆる「頭がいい」こととは必ずしも同じではない気がしていました。

 

 「頭がいい」とは何なのか?

 頭の良さには推論能力以外にも、「知識が多い」「理解力・応用力がある」「課題設定能力や仮説思考力が高い」などいろいろな要素があると思います。

 

 ちなみにIQテストのほとんどは知識を問われません。

 またIQテストは、テストという性質上、問題は与えられるわけで、問題発見能力などは計測出来ていないでしょう(これはすべてのテストに言えることです)。

 

 つまりIQテストは狭い意味での問題解決能力を計測しているだけで、人間の様々な知性のごくわずかな領域しか測定出来ていないのです。

 

 「知性」にはいろいろありますが、様々な本を読むといかに大別できるようです。

ロジカルシンキング

②ラテラルシンキング

クリティカルシンキング

④クリエイティブシンキング

...IQテストは①のロジカルシンキングの一部の領域だけを測定しているのでしょう。

 

 

 

<創造性とは能力か?人格か?>

 ところで、みなさんはご自身の周りにいる「頭のいい人」に対してどのような印象を持たれますか?

 

 私は「発想力がある」「アイディアがユニークで多彩」な人は頭がいい人だなという印象を持ちます。いわゆる創造性ですね。

 

 創造性に関して興味深い研究結果が報告されています。

カルフォルニア大学バークレー校の報告によると、IQ値と創造性の高さの間には相関関係がなかった

創造性テストの高スコア者は、性格診断法の一つであるMBTIで「直感型」とされたものに多かった

 

 つまり「創造性とは能力ではなく、性格である」という考察がなされています。

 

 人間の性格は40〜50%が遺伝で決まることが知られていますが、逆に言えば性格の50〜60%は遺伝ではなく後天的要因、つまり環境や習慣で決まるということです。性格は変えられるのです。

 

 つまり性格を変えることで創造性は後天的に身につけられるということです。

 (では科学的根拠のある性格の変え方には何があるのか?...ということになりますが、これに関しては色々ありますが、後日まとめて報告したいと思います)

 

 

 

<創造性を向上させる他の方法>

 実はお手軽簡単に、何の訓練もなしに創造性を向上させる方法があります。

 それは適度な「運動」です。

 

 スタンフォード大学で176名の被験者を対象にした研究です。

 被験者を軽いウォーキングをしたグループとそうでないグループに分けて、創造性テスト(アイディアの数・種類をどれだけ多く出せるのかを測るもの)を実施しました。

 

 結果は歴然とした差でした。

 

 なんと軽いウォーキングをしたグループは、そうでないグループに比べ、創造性が60%もアップしたのです。

 残念ながらこの創造性スコアの上昇効果は数時間しか持続しませんでしたが、発想力が短時間とはいえ、軽い運動で向上させられるとは驚きですよね...!

 

 

(補足1) 創造性は心理学的には二つのステップに分けられています。発散的思考と収束的思考です。

 前者はアイディアの数・種類・具体性・独自性などを尺度として評価されます。後者は発散的思考で得られたアイディアを改善したり、組み合わせたり、よりよいアイディアを選択したりするステップです。

 軽いウォーキングは、上記のように発散的思考を向上させましたが、収束的思考能力を向上させる効果はなかったそうです。

 

(補足2) ここでいう軽いウォーキングとは、やや心拍数があがる程度の早歩きで良いそうです。

 

 

<まとめ>

 まとめます。

① IQの高さは問題解決能力の高さを示しているが、少なくとも創造性とは関連はない。

② 創造性は能力ではなく、性格である可能性が示唆されている。

③ 性格に対する遺伝の影響は40〜50%で、残りは環境や習慣で決まる。

④ つまり性格を変えることが出来れば、創造性を向上させることが出来る。

⑤ また、創造性を短期的に向上させる手法として、軽い運動が効果的である。

 

 創造性はとても大事な知性だと思います。

 

 2045年には人工知能が人類の知性を超える、いわゆるシンギュラリティが訪れると予測する学者もいます。ただの知識人や、純粋な論理的思考は人工知能にとって代わられる可能性があるのです。

 

 そのとき人は何が出来るのか?

 その答えの一つに、私は人だけが持ち得る創造性があると思います。

 

 創造性について、創造性が生み出せるものについて、改めて考えていくことはこれからの社会を生き抜く上で重要な要素の一つとなってくるでしょう。

 

 

 以上、ゆうちゃんでした〜〜。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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