「最近時間がたつのが速いなあ」という感覚の正体は?
みなさんはこんな感覚はありませんか?
「最近時間たつの速いなあ」
「子供のころは毎日が新しいことの連続だったのに」
「最近は毎日同じことの繰り返し...」
時間がたつのが速いとなんとなくもったいない気がしますよね...。
もっと毎日を新鮮に感じたいと私も思います。
この問題は解決できるのでしょうか?
結論から言いますと、部分的には解決できるそうです。
<なぜ「時間がたつのを速く感じる」のか?>
この感覚の原因を研究したのが、フランスの心理学社、ピエール・ジャネ先生です。「ジャネ」の法則といいます。
「生涯のある時点における、心理的時間感覚の長さは、年齢の逆数に比例する」というものです。カンタンに言うと、年をとればとるほど時間が速く流れるように感じてしまうということです。
原因にはさまざまな仮説が唱えられています。体内時計がそういう風にできているからという仮説。年長者の方が脳内ネットワークが充実しており、その分新しさを感じにくくなっているからという仮説。さまざまです。
以下の項目では日常生活で改善可能と思われる2つの方法を紹介します。
<毎日を新鮮で、長く感じられるには?>
①スマホ・パソコンの利用時間を減らす
心理的時間感覚を早める原因が一つ特定されました。
ジェームズクック大学シンガポール校の研究です。
日常生活のなかで、スマホの利用時間が長い人と短い人を集めました。そして、時計を見ずに過ごしてもらって、「今どれくらい時間が経ちましたか?」と訪ねました。その結果、スマホの使用時間が長い人の方が、時間がたつのを速く感じたのです(50分しかたってないのに、1時間たったと答えた人の割合が多くなったそうです)。
デジタルデバイスのおかげで私たちの仕事や生活の生産性は上がりましたが、反面、時間がたつのを速いと感じてしまい、あわただしい毎日・毎年を過ごしているのかもしれません。
②何でもいいので新しいことを行う
年をとればとるほど「一日・一年が速く感じる」わけなのですが、その原因の一つに「脳内ネットワークの充実化」があげられます。
カンタンに説明します。
小さい子供はまだ知識も経験も少ないです。そのため目にするもの・体験すること全てが新しく感じられます。その結果、「今日もたくさんのことがあった」と感じ、新鮮で・新しいことだらけの一日だったように感じるのです。その分その一日の一つ一つのことが鮮明に強く記憶に残ります。
一方で年長者は知識も経験も豊富なため、あまり自分が経験したことのないものごとに遭遇する確率が低いのです。その結果、「今日も昨日と同じような一日だった」と感じてしまいます。毎日同じような一日の連続なので当然時間は速く流れているように感じてしまいます。さらに一日一日が鮮明に記憶に残らず、毎日を新鮮に感じられなくなってしまうのです。
これを改善するには「意識的に新しいことを導入する」ことです。
これはなんでもいいです。いつもとは違う道を通って帰るとか、新しい分野の本を読むとか、いつも飲んでいるお酒の銘柄を変えるとか、部屋の模様替えをするとか、違う人と話してみるとか、新しい趣味を始めてみるとか...。いつもとは違ったことをはじめることにより、予想外のことに遭遇する確率や新しい人間関係や体験をする確率が上がります。新しい経験や体験・感動は記憶に残ります。その結果、そんな一日は「昨日とは違う一日だった」と思えるようになるでしょう。このような毎日を繰り返せば、新鮮な毎日を感じられるようになりますし、いつもとは違う充実した一年だったと思えるようになるでしょう。
以上いかがだったでしょうか?
時間感覚とは意外と心理的な影響が大きいです。
心理的な影響が大きいということは、生活習慣や感じ方を変えることで改善できるということです。
みなさんもぜひ試してみてくださいね...!
それではまた次の記事で!!