極めればミステリーやサスペンスの結末も推理できちゃう!5W1H法について!!
今回は推理方法の紹介です。
この推理方法もかなりたくさん知られているのですが、今回は一番単純で使いやすいけど応用範囲の広い思考法をご紹介します。
それは5W1H法です。
先日出したラテラルシンキング問題をもう一度出しますね。
今日はこれを5W1H法で解いていきましょう。
(前回お伝えしました通り、あくまで水平思考クイズ・推理問題ですので、不良設定問題となっています。与えられた情報が少なすぎて正解は一つにはしぼれません。今後紹介していく、あるいはみなさんの得意な思考法などを駆使して何通りも筋の通った推理をたくさん発想して楽しんでください)
<問題2>
ある村では毎年ある決まった日時に、とある現象が起こっていた。
村のいたるところに大きな穴があくのだ。
中には村人の倉庫の屋根が破壊されてしまうこともあった。
しかしながらケガ人が出たことは一切なく、その不思議な現象を恐れたり、警察に連絡する村人は一人もいなかった。いったいどういうこと?
(実話をもとにしています)
ある問題が与えられたとき、最低限行うべきことがあります。
それは以下の通りです。
①直観:まず直感的にどう思うか?(これ、意外とあたります(笑))
②目的:自分が何をどういう形にすることを望んでいるかを再確認する。
③定義:目の前の問題と答えは、たとえばどういうジャンル・タイプか?
答えはどういう表現方法で表されるか?
①・②は別の記事で述べるとして、今回は③を掘り下げていきたいともいます。
<問題のジャンルを特定する>
簡単にいうと目の前の問題が、数学の問題なのか国語の問題なのかそれ以外の問題なのかを特定するということです。
もしみなさんが目の前の問題に対して正解を求めているのであれば、国語の問題には国語のスキルで、数学の問題には数学のスキルでトライすることが必要です。
目の前の問題が国語の問題なのに、テストの回答欄に数式を書いたって的外れな結果に終わるだけです。
(正解ではなく独創性を求めているのであれば、国語の問題を数学的に・物理化学的に解いてみる、というのは面白いとは思いますが)。
しっかりと「目の前の問題がどういうジャンルの問題か」を出来るだけ間違わないように特定する、というのが正解を求める上では重要です。
<答えのジャンルを特定する>
これも重要です。
音楽の実技での答えは「演奏する」「歌う」「楽器を弾く」などです。なのに問題に対する答えが「数式が求められているかも?」「複雑な言語的説明が求められているかも?」みたいに答えのイメージが的外れであれば正解は出ません。
答えがどういうジャンル・タイプのものか、答えはどう表現されるだろうかという部分を大幅に間違えない範囲で特定することが大切です。
と長々と書いてしまいましたが、まとめると
3-1:問題のタイプ・ジャンルを正しく特定する。
3-2:答えのタイプ・ジャンルを正しく特定する。
ということが推理推論で大事だということになります。
この3-1と3-2を兼ね備えた方法は5W1H法になります。
それでは<問題2>をもう一度見てみましょう。
<問題2>
ある村では毎年ある決まった日時に、とある現象が起こっていた。
村のいたるところに大きな穴があくのだ。
中には村人の倉庫の屋根が破壊されてしまうこともあった。
しかしながらケガ人が出たことは一切なく、その不思議な現象を恐れたり、警察に連絡する村人は一人もいなかった。いったいどういうこと?
(実話をもとにしています)
これを5W1H法で整理します。
問題は「だれがあるいはなにがこの不思議現象を引き起こしているのか?」です。
(だれが):?
(いつ):毎年いつも決まった時間
(どこで):村の中で
(どうやって):?
(なにを):村の屋根や道が壊れた
(どうなった):こんなことが起こっていながら誰一人ケガをせず、誰一人不安や文句はないようだ。
と整理されます。
つまり「誰が」と「どうやって」を解決すれば一応の推理が出来上がることになります。
たとえば「どうやって」に着目してみましょう。事故説を考える人がいるかもしれませんね。飛行機から貨物が落下して落ちてきたとか。ただその可能性が極めて低いことが、5W1Hで整理したことで分かります。
なぜなら「誰一人不安や文句はなかった」ことが警察に通報しない姿勢から分かるからです。事故だったら通報するでしょうし、不安にもなるでしょうし、引っ越したくなる村人も出るはずですし、毎年決まった日時に起こる事故だったら航空会社も対処するでしょう。事故説はかなり可能性は低いです。
自然現象説も低いでしょう。なぜなら毎年起こるだけでなく、日時まで毎年同じタイミングで起こるのです。それにいくら自然現象とはいえ、屋根に穴が空けられて、対処不能で命に関わるとすればやっぱり通報するでしょう。
つまりこれは事故説でもなく、自然現象でもなく、人為的な可能性があります。
そこでさきほどの表をもう一度埋めてみましょう。
問題は「だれがあるいはなにがこの不思議現象を引き起こしているのか?」
(だれが):人間が
(いつ):毎年いつも決まった時間
(どこで):村の中で
(どうやって):?(ただ人間が出来うる手法で)
(なにを):村の屋根や道が壊れた
(どうなった):こんなことが起こっていながら誰一人ケガをせず、誰一人不安や文句はないようだ。
ポイントは「こんなことが起きていながら村人は通報もしないし、引っ越しもしない」「誰一人ケガをしないこと」と「毎年同じ日時に起こる」ことです。つまり人為的にだれかが安全に配慮しながら行っている可能性があるのです。
毎年同じ日時に人為的に行われることとはなんでしょう?
以下、回答です。
収穫祭の一環である。
この村では、その年収穫されたもっとも大きな野菜を自作の大砲に乗せて飛ばし、その飛距離を争う収穫祭が定期的に催される。
村人全員参加のただの収穫祭なのだから、その内容を事前通達されている以上ケガ人が出るわけがないし、通報なんてするわけがない。もちろん恐れたり不安になったりすることもない。みんな収穫祭を楽しんでやっているのだから。
ちなみにこれは以前わたしが出された水平思考クイズで、上記のように考え、答えたら当たっていました(外れることも多々ありますが)。あくまで論理的推論ではなく、ただの推理ですので、みなさんが考えてみて、筋のきちんと通った推理を展開できれば良いと思います。
今回は以上です。
それではまた次の記事で〜。