ゆうちゃんの家

メンサ・科学者・自閉症スペクトラム。心理学・薬学・医学・アイディア発想・エッセイ等(@UCHAM0410)

90%が騙される?人に操られないために、人を操るテクニックを知ろう!

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今回は心理学のお話です。

 

みなさんは「ほんとうはイヤなんだけどなあ」と思いながらも、しぶしぶ相手の要求どおりに動かされたり、買いたくもなかったものを買ってしまったりしたことはないでしょうか?

 

ビジネスの世界でも、広告の世界でも、果てはコンビニの商品陳列方法に至るまで、人を操る心理術が多用されています。

 

そんな人を操る心理術をあらかじめ知って対処し、しっかり自分の意志で判断できるようになるため、世にはびこる心理術のほんの一部をご紹介をしたいとおもいます

 

どう使うか、自分を守るために使うか悪用するかはお任せします(笑)

 

 

<人を操る心理術>

①権威の力と群衆効果

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  有名な心理実験「ミルグラム」の実験より効果があきらかにされています。人がいかに権威に弱く、権威に命じられるがままに行動・判断してしまうかを証明した実験です。

  部屋を二つ用意します。片方の部屋の被験者Aはかんたんなクイズに答えます。もう片方の部屋には被験者Bが入ります。被験者Bは、被験者Aがクイズに間違うと、白衣を来た研究者の指示によりボタンを押し、被験者Aに電流を流します。つまり実験の目的は「被験者Bはそんな残酷な実験に命じられるがままに行うのか」を確認することです。

  結果ですが、被験者Bは相手に電流を流すことは悪いことであると分かっていながらも、なんと65%の人が命令どおり相手に電流を流したのです。ちなみにこのとき電流を浴びせるように指示をした人が白衣をきていなかった場合、指示に従う確率は30%まで低下したとのことです。白衣が権威となって意志を強制し、被験者Bの自由意志を奪ったと解釈されます。

  さらに、被験者Cを用意します。被験者BはCにボタンを押すように指示を出すだけで、実際にボタンを押すのはCです。このように複数の人物を介入させることによって、各個人の責任感を低下させたのです(これを群衆効果といいます)。すると被験者BがCにボタンを押すよう指示する確率はさきほどの65%から90%まで跳ね上がったのです(もちろん被験者Bは電流を流すことは悪いことだと分かっているのに、です)。

  権威や群衆効果(たとえば相手がサクラを仕込んでいるとか)は、かなりの確率でみなさんの自由意志を奪い、指示に従わせてしまう効果があります。気をつけましょう。

(ここで言う権威とはさまざまなものを含みます。例のように服装である場合もあるでしょうし、専門知識や経験値を権威に利用してくる人もいるでしょう意思決定に重要な情報ををわざとぎりぎりまで隠していて、ここぞというときに出してくる輩もいるでしょう。みなさま、おきをつけください)

 

②フット・イン・ザ・ドア

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  これはあまりにも有名なので聞いたことがあると思います。一応解説しますね。「操りたい対象に、最初にだれでも受け入れられるような小さな頼み事をした後で、大きな頼み事をした場合、受け入れられる確率が飛躍的にあがる」、という手法です。

  どれぐらい効果があるのでしょうか?

  フリードマンとフレイアーの実験です。

  「安全運転」と書いてあるデカデカとした看板を庭に置かせてくれないか?、というお願いをしたところ、受け入れてくれた人は17%しかいませんでした

  次に彼らは、始めに交通安全に関する嘆願書にサインをしてくれないかと頼み、そのあとでさきほどのデカデカとした看板を庭に置かせてくれないか頼んだところ、55%の人が応じてくれたのです。約3倍近い人が受け入れてしまったのです。

  なぜこのようなことが起こったのかというと、人間の心理には「一貫性の原理」つまり「人はだれしも筋を通したいと考える傾向があるから」なのです。始めに交通安全に関して嘆願書にサインしておきながら、交通安全の看板を拒否してしまうと、その人の心の中に矛盾が生まれます。人は自分の考えが矛盾するのを嫌う傾向があるのです。そこでその矛盾を解消するために、看板を置くことを受け入れる、という判断をするようになるのです。なかなか汚い手口ですよね〜。

  相手が何かカンタンなお願いをしてきたときは要注意ですね...!

  

 

③パブリックコミットメント

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  これはやり方はカンタンで「みんなの前で約束させる・宣言させる」ということです。

  たとえば全員の前で、会社側に都合のいいことを宣言・約束させるのです。先ほど紹介した「一貫性の原理」が働きますので、全員の前で言ったことを撤回しにくい心理状態になり、無理をしてでも実行しようとしてしまいます。朝の朝礼とかで「今月は売り上げをxx%あげます!」なんて無理な宣言をさせといて、引っ込みつかなくさせておいて、社員を無理にこき使う...出来なかったときには「お前が言い出したことなんだけど」とうそぶくブラック企業が使いそうな手ですね

  「出来ない約束はできません」という姿勢の方が潔いし、よっぽど誠実です。上手く回避していきましょう。

 

 

 

以上いかがだったでしょうか?

人を操ろうとする人は結構多いです。

でも手口をしっておけば十分対処可能です。

ぜひご自分の身を守るためにも、心理術を身につけておくことをつよくおすすめします。

それではまた次の記事で〜。

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