ゆうちゃんの家

メンサ・科学者・自閉症スペクトラム。心理学・薬学・医学・アイディア発想・エッセイ等(@UCHAM0410)

なぜ彼ら・彼女らは外ヅラだけいいのか?【自己愛性パーソナリティ・ナルシシズム】

f:id:yuukoki:20190903195028j:plain

今回はダークトライアド・ダークテトラッドの一角、ナルシシズム対処法をご紹介していきます。

ダークトライアド・ダークテトラッドとは精神医学・心理学上の邪悪な人の人格を指します。これらはなんなのか、見分け方などは最下段の過去記事をご参照ください。過去記事を読んでいただき、ダークトライアドを知り・見分け、そして今回の記事で対処法を学んでいただければなと思います。

 

 

【おことわり】

ダークトライアド・ダークテトラッドはかなり面倒な、「こじらせた人たち」です。基本的には以下の5原則を守り、逃げる・スルーことをおすすめいたします。

①距離をとる

②何も与えない

③治そうとしない

④一人で立ち向かわない

⑤戦おうとしない・逃げる

ただどうしてもすでに身近にダークトライアド・ダークテトラッドっぽい人が居る場合、つまり逃げる・スルーすることが不可能な場合にのみ、以下の対処法をお試しください。繰り返しますが、ダークトライアド・ダークテトラッドは大変めんどくさい人たちなので、出会ったら原則的には逃げる・スルーするのがもっとも賢い戦略であることは言っておきます。

 

 

ナルシシズムについて】

f:id:yuukoki:20190903195121j:plain

ナルシシズムとは

自己愛性パーソナリティ障害とも言います。ナルシシズムは「過度で妄想的な、根拠のない自己愛・自信」を持っている一方で、「それを認めてくれない周囲に対する不安・不満」も持つという矛盾した精神構造であるため、非常に情緒不安定です。そのため、情緒不安定なナルシシズムは急にキレたり、突発的な暴力に出ることがあるのでその点は充分注意しましょう。

 

ナルシシズムの傾向としては、夢見がちな自己像を作り上げる傾向にあるため実務能力が非常に低い傾向があります。ナルシシズムは外見に非常に気を使いますので、一見して魅力的に見えますが、中身はほぼ空っぽです。口達者で尊大な態度をとる割には「出来ない子」なのです。

また情緒不安定なことが多く、とても批判に弱いです。うつ病患者の20%がナルシシズムだったという報告(参考図書*1)もあるほど彼らは批判や非難、認めてくれない周囲に対して悩んでいます。批判されたナルシシズムは、一見強気で対応してくるように見えることもありますが、それは体裁(つまり自己像)を保つための強がりで、内心はかなりのダメージを受けています。

悪性のナルシシズムの仮面を剥ぎ取るには、「実務をやらせてみる」「批判・非難してみる」というのがもっとも有効な対処法です。

 

ナルシシズムの世界には「お手伝い」と「観客」の二つしか存在しない

彼らナルシシズム視点から見た我々はどう映っているのでしょう?

実は「お手伝いさん」と「観客」という見方をナルシシズムはしています

 

自分の実務能力の低さをカバーするため、彼らには「お手伝いさん」が必要です。ナルシシズムは「お手伝いさん」には尊大で傲慢な態度で接します。命令口調で、一方的な要求・指示を突きつけます。

 

一方でナルシシズムにとって「観客」は、自分を誉め称えてくれる存在です。「観客」はナルシシズムの「過度で妄想的な自己愛」を満たしてくれます。ナルシシズムは「観客」の前では良い仮面を被っています。要するに理想の自分という仮面ですね。「観客」の前では、良い人間を演じています。

ナルシシズムが外部の人には良い面を見せて、内部の人間には傲慢で尊大な態度で接してくるのは、実は上記のようなナルシシズム特有の世界観があるからなのです。

 

下記に典型例を示します。

 

◎部下には散々な態度で接するくせに、上司や外部の人に対しては外ヅラだけいい上司。

◎奥さんには酷い態度をとるくせに、外部の人には人当たりのいい仮面を付けて接する旦那。

 

ナルシシズムは部下や奥さんは「お手伝いさん」と見ていて、酷い態度をとるのです。逆に自分の肥大した自己像を認めてくれる人すなわち「観客」には丁寧に接します。

上記の様な行動が見られ、且つ自己肯定感が異常に高い発言が見られる場合や、急に何の前兆もなくキレたりする場合はナルシシズムである可能性があります。またナルシシズムは「周囲は自分を正当に認めてくれていない」「俺(私)はまだまだ上にのぼれるはず」風な発言も良くします。

また過去記事にも書きましたが、人の話を聞かず自慢話を頻繁にしたり、話に「私(一人称)」が異常に多い人も要注意です。

ナルシシズムの前では、彼らの自己像に屈するか、奴隷になるかの二択しかありません。逃げるのがベターでしょう。

 

 

【それでもナルシシズムを懲らしめたい人へ】

f:id:yuukoki:20190903195206j:plain

ナルシシズムを本当に懲らしめたいとき

ナルシシズムを徹底的に懲らしめ、追いつめ、排除したいなら以下の手法をとりましょう。ただ前述のとおりナルシシズムは情緒不安定ですので、突発的な暴力に出ることもありますので注意してくださいね。

あとナルシシズムにも、害のないナルシシズム(単に自己肯定感の強めなだけの人)と悪性のナルシシズム(周囲を見下し、他人を道具としてか思っておらず、尊大な態度をとり、でも実際は何の役にも立たない人)とがいます。前者はあまりいじめないでください。悪い人ではないです。いつもポジティブな発言をして周囲のネガティブ空気を払ってくれるよい効果も期待できます。ただし悪性のナルシシズムに対しては逃げるか、叩き潰しましょう。

 

例①:チームプレーをさせて、彼らの本性を周囲に晒す

 ナルシシズムは前述の通り実務能力が低いです。また自分が主人公だと思っており、自己犠牲などとんでもないと考えています。そんな彼らにはチームプレーをやらせてみましょう。

 チームプレーにおいてはご存知のとおり、必ずしも自分が主人公になれるとは限りません。チームのために自分の利益を犠牲にすることも要求されます。自分ではなく他人を立てる必要があるときも生じます。しかし彼らナルシシズムにはこれが出来ません。彼らは自分が主役だと思っていますので、チームのためになにかをしようという発想が乏しいのです。自己犠牲なんてしません。さらに共感能力の欠如・衝動性が高いことにより、チームメンバーと素早い意思疎通を行うのが苦手で、独善的な行動をとりがちです。その結果、なにかと揉め事が絶えなくなります。つまり、チームプレーをやらせると、彼らナルシシズムのいつもの良く出来た仮面が剥がれ、本性が露わになるのです本性が露わになった悪性のナルシシズムについていく人などいません。次第に彼らから人は離れ、孤立するでしょう。

 

例②:地味な実務をやらせる

彼らは一見魅力的ですので有能であると評価されがちです。しかし前述の通り「出来ない子」なので、実務となるとほとんどの場合並みの人より劣りますナルシシズムは「自分は注目されてしかるべき」と思っていますので、コツコツ努力のような誰も見てない努力など無駄と考える傾向があるのです。ビッグマウスナルシシズムを懲らしめたいなら、地味な実務をやらせてみましょう。大した結果も出せず「なんだ、アイツ口ばっかりで大したことないじゃん」となり、次第に有能ではないということが明らかとなっていくでしょう。

 

例③:上記を実行し、仮面を引きはがした後、ナルシシズムをマイノリティ側に追い込み、あとは批判・非難を繰り返す。

ナルシシズムは前述のとおり「ガラスのハート」なので、批判・非難に弱いです。一見強気の反撃を行ってくるように見えることもありますが、ただのハリボテです。「では全員の前で一対一のディベートをしてどちらが正しいか正々堂々決めましょう」と言ってやれば、色々言い訳を付けて逃げることが多いです。「お手伝いさん」と思われて虐げられている人はぜひマジョリティ側に与して、反撃しましょう

反撃のやり方は2つです。一つは「人格攻撃」もう一つは「思考能力を問う攻撃」です。

人格攻撃はあまりよくない攻撃ですので、悪性のナルシシズムにだけ使ってください。ふつう人格攻撃はチンケな攻撃手段ですので、普通の人はスルーできます。ただナルシシズムはこれがスルーできない傾向があります。前述の通り情緒不安定ですので過剰反応するのです

またこれも前述の通り、彼らナルシシズムは実務能力はありません。「〜の場合はどう対処するの?」「〜のリスク、メリット・デメリットについてどう考えているの?」などの実務能力を試す理詰めの攻撃を仕掛けましょう。たいていは対応できません。逆ギレを防ぐため、全員の前で公開の場で行いましょう。彼らの「偽りの肥大した自己愛」にダメージを与えることが出来ます。

 

例④:一人で対抗しない。全員で対抗する。

彼らは「周りの人に認めてほしい」という無理な幻想を抱いています。それを頼りに生きています。現実を突きつけましょう。自分がどれだけ無能で、「出来ない子」で、周りから呆れられているかを悟らせましょう。一人でやっても意味ないです、全員で対抗しましょう。彼らナルシシズムサイコパスのようになんでもスルーできるほどメンタルは強くありません、むしろメンタルは激弱です。一度「肥大した自己像」がもう認められない・叶えられないと知ったとき、彼らは崩壊します。「あなたに観客なんかいないのですよ」と思い知らせましょう。前述のとおり大うつ病の20%はナルシシズムが占めます。厳しい言い方かもしれませんが、悪性のナルシシズムには病気にでもなって休んでもらって、きちんと自分・現実と向き合う時間を与えましょう。

 

 

以上になります。

悪性のナルシシズムは周囲に害を及ぼす危険で迷惑な存在です。

基本的にはスルーすることをおすすめしますが、身を守るために反撃する手法も覚えておいてください。

それではまた次の記事で!!

 

<参考図書>

*1:岡田尊司 著、『パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか』、株式会社PHP研究所

*2:加藤諦三 著、『なぜ、あの人は自分のことしか考えられないのか』、株式会社三笠書房

 

<参考記事>

 

yuukoki.hatenablog.com

yuukoki.hatenablog.com

yuukoki.hatenablog.com

yuukoki.hatenablog.com

yuukoki.hatenablog.com

yuukoki.hatenablog.com

 

プライバシーポリシー