あなたの足を引っ張る人たち!身近な異常人格者『ダークテトラッド』について
今回は『みなさんの足を引っ張る人たち』についてご紹介します。
みなさんの周りにはいませんか?
人の幸せをなぜか喜べない人たち。
人の陰口ばかり言う人たち。
人が失敗したり、不幸になったりすると喜ぶひとたち。
人の足を引っ張る人たち。
彼らの人格にはある特性があります。
それを心理学や精神医学の世界では『ダークテトラッド(暗黒の四要素)』と呼びます。
前回の記事で『ダークトライアド』については簡単に解説いたしました。
情動障害があり人の気持ちが分からない「サイコパス」。
合理性のみを重んじて人の心や気持ちを汲み取らない「マキャベリズム」。
自分が大好きすぎて人の気持ちが分からない「ナルシシズム」。
これが組合わさった人がダークトライアドといい、(凶悪犯罪を起こすことはまれですが)とにかく人の気持ちを無視した言動に出るため、とてもめんどくさい人たちです。
このダークトライアドに、さらに『サディズム的傾向』が加わったものを『ダークテトラッド』と呼びます。
サディズムとは、相手を攻撃したり、相手が不幸になったり苦しむ様子を見て快感を覚える人格です。
サイコパスやマキャベリズム場合は「目的志向型」つまり、何らかの目的があって、その手段として攻撃や嘘・人心操作を行うわけですが、サディズムの場合は攻撃そのものが目的です。人を痛めつけたり、不幸にするのが大好きなのです。
<身近なダークテトラッドは普段何をしている?>
彼らはサディズム的傾向があるため、常に誰かを攻撃したり、不幸にしたりしたくてたまりません。
そんな彼らが手っ取り早く、自己のゆがんだ欲求を満たせる行為は何だと思いますか?
それは「SNSで相手の悪口を書き込む」です。
下記のグラフをご覧ください。
(http://karapaia.com/archives/52174258.htmlより引用)
ネット上でチャットや議論をする人のダークテトラッド(サイコパス・マキャベリズム・ナルシシズム・サディズム)スコアは高くないのに対して、いわゆる「ネット上での荒らし行為」をする人たちはスコアがダントツで高かったのです。
ほかにも人の陰口を叩いたり、根も葉もない嘘を広めたり、とにかく彼らは必死にみなさんの足を引っぱり、不幸におとしいれ、いじめてくる人たちです。
SNSに議論などではなく、ただの悪口を書き込んで喜ぶ人の割合は約5%と報告されています。つまり20人に一人は相手にしてもどうしようもない人格でかつ暇人なので華麗にスルーしましょう。
<ダークテトラッド特徴一覧>
①サイコパスの特徴
彼らはまず情動障害があるため、人の気持ちが分かりません(*1)。また衝動性も強く、普通の人とは違い、自分の感情や欲求・行動をコントロールするのがあまり得意ではありません(*2)。さらに不安・緊張・恐怖を司る脳の部位(扁桃体といいます)の機能構造異常があり、あまり怖がらないのです(*3)。また自己の利益は認識できますが、罰を認識する能力が低いことも分かっています(*1)。
つまりまとめると以下のようになります。
・人の気持ちが分からない⇒道理的な説得は無駄。
・衝動性が高い⇒一度改めたとしても、再度同じ悪事を働く。
・不安や恐怖を感じない⇒脅しても言うことを聞かない。
・罰を認識できない⇒罰を与えても治らない。
説得は無駄・何度も同じ悪事を繰り返す・脅しても無駄・罰を与えても治らない。よって彼らサイコパスを「治してあげなきゃ」「救ってあげなきゃ」「同じ人間なんだから話し合えば分かるはず」という考えは捨てましょう。
世の中には一定数の割合で分かり合えない人たちがいるという現実を受け止めましょう。
②マキャベリズムの特徴
人を操る傾向があり、平気で嘘をつきます。合理主義で、正しければ何でも良いという人格ですので、ルールや専門知識・権力・論理的正しさを振り回し、みなさんの気持ちに寄り添うことなどありません。さらにその合理主義的傾向が、「みんなにとって」合理的であれば良いのですが、「じぶんにとって」合理主義を貫いた場合、それは単なる利己主義であり、周りに多大な迷惑をかける結果となるでしょう。
かれらもサイコパス同様、自己の利益には敏感です。
③ナルシシズムの特徴
過剰な自分への期待と、それを認めてくれない周りへの不安・不満を常に持っています。そのため非常に精神的に不安定な存在で、そういう意味では危険度は高いです(突発的な行動に出る場合があります)。またサイコパスは共感能力が低いため、あまり特定の人に思い入れを持つことはないですが、ナルシシズムはある特定の人へ執着する傾向があります。目を付けられるとやっかいなことになります。
④サディズムの特徴
前述のとおり、人をいたぶるのが大好きな人格です。人の苦しみを見るのが好きなので、中途半端に反撃したり、オーバーリアクションしたりすると相手の攻撃性をエスカレートさせる傾向があります。
<対策>
対処法はまず以下の5原則を守ってください。
①握るところを握っておく
②スルーする
③治そうとしない
④あなた一人で接しない
⑤逃げる・戦わない
前述の通り、「説得は無駄・何度も同じ悪事を繰り返す・脅しても無駄・罰を与えても治らない」傾向があります。彼らは普通ではありません。可能な限り関係性を断ちましょう(SNSに悪口書き込んで喜んでいる人なんてただの暇人です。みなさんの大切な時間を、そんな暇人の為に使う必要はありません。もっと有効活用しましょう)。
彼らが実際に暴言・暴力・ストーカー行為など過度な行動に出てきた場合は、迷わず関係当局に相談してください。その後、警察沙汰になる場合でも、すでに関係当局(法律事務所など)への相談実績がある場合は、ない場合に比べて警察が動いてくれる可能性がはるかに高まります。
もうすでに身の回りにいたり、同じ組織に属していたりした場合はどうでしょう?上記5原則は難しいかもしれませんね。
その場合は、複数の人(できれば対象のダークテトラッドよりも権力の強い人)とともに対抗してください。
たとえばサイコパス。彼らは罰の認識はできないのですが、利益は認識できます。
よって罰ではなく利益をちらつかせてコントロールするという手段はあるでしょう。
実際ある程度成功例も出ています(*4)。
彼らに罰だけではなく利益を与えられる人物を味方につけて、集団で対抗しましょう。一人では戦おうとしないでくださいね。
以上になります。
残念なことですが、この世に分かり合えない人が一定数います。
変な人たちを回避する手法として、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。
それではまた次の記事で!
<参考図書>
*1:ジェームズ・ブレア、デレク・ミッチェル、カリナ・ブレア著、『サイコパスー冷淡な脳ー』、株式会社 星和書店
*2:ロバート・D・ヘア著、『診断名 サイコパス』、株式会社 早川書房
*4:ナショナルジオグラフィック日本版、2018年2月号(第24巻 第2号 通巻275号)、日経ナショナルジオグラフィック社
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