発想力を試されるラテラルシンキングパズルについて♪
今回は「ラテラルシンキングパズルについて」の記事を書いてみたいと思います。
ラテラルシンキングとはLateral Thinking、つまり直訳すると「水平思考」となります。
ものごとの考え方の分類の仕方にはいろいろありますが、たとえば下記のような分類があります。
→いわゆる論理的思考法のこと。帰納・演繹法などさまざまな方法があります。正しい前提(情報・知識・事実データ)をもとに、正しい論理を構築し、正しい結論を導くためのものです。
②ラテラルシンキング
→あまり論理やルール、型にしばられない思考です。正しいか間違っているかよりも、飛躍的な発想や面白い発想・奇抜な考え方・新しさ・独自性などを重視します。発散的思考を促すアイディア発想法の大半はラテラルシンキングです。アイディアの量、ジャンルの幅広さなども重視されます。
→前向きに・建設的に批判する・疑う思考法です(ただ批判したり疑えばよいというわけではないです)。そもそも前提はいつも正しいのだろうか?もっとよいアイディアがあるのではないか?自分のロジックは他の人にとっては当てはまらないのではないか?等々、さまざまな部分に疑いを持ち、それを丹念に解決して最終的によりよいアイディアを求める思考です。
このうちラテラルシンキング寄りの問題のことをラテラルシンキングパズルといいます。別名シチュエーションパズルとも言って、出された問題がどういう状況なのかを答えるというパズルです。
例を挙げて説明します。
たとえば下記のようなものが問題が出されます。
<問題1>
ウィルソンは病院で1週間を過ごした。
彼は病気もケガもなかったのに、
退院するときは自分で歩くこともできなかった。
なぜ?
(答えは一番下の方にまとめて書いておきます)
おそらくみなさんがこの問題を見た第一印象は「問題の背景がよく分からないので答えようがない」「筋の通る答えが複数あるのでは?」と思ったことでしょう。まったくそのとおりです。
ラテラルシンキングパズルは上記のようにわざとあいまいな問題(不良設定問題といいます)が出題されます。回答に至るために必要な情報が意図的に伏せられています。
答えは出題者だけが知っています。
回答者は、出題者にさまざまな質問をすることが許されています。
出題者は、回答者の質問に「はい」「いいえ」「関係ありません」としか答えられません。
つまり回答者は、出題者に質問をたくさんすることによってすこしづつ問題のあいまいな部分をあきらかにして、真相に迫っていく、というゲームです。
質問力も試されますし、あいまいな質問は許されないため、ある程度想像力も要求されるゲームです。
ちなみに私のラテラルシンキングパズルの遊び方は「とにかく考えられる答えを幅広くたくさん列挙して、その中に出題者の答えが入っていればOK」ということをやっています。これなら一人でも遊べますし、数多くの答えを考え抜くのは発想力の訓練にもなります。
いかがでしょうか?
ラテラルシンキングパズルの問題集はネット上にもたくさんありますし、有名な本ではポール・スローン著の「ウミガメのスープ」などがあります。
もし興味があればトライしてみてくださいね!
最後に問題をもう一問出してみます。ぜひ挑戦してみてください!
<問題2>
ある村では毎年ある決まった日時に、とある現象が起こっていた。
村のいたるところに大きな穴があくのだ。
中には村人の倉庫の屋根が破壊されてしまうこともあった。
しかしながらケガ人が出たことは一切なく、その不思議な現象を恐れたり、警察に連絡する村人は一人もいなかった。
いったいどういうこと?
(実話をもとにしています)
<問題1の答えの例>
ウィルソンはその病院で病気もケガもなく、無事に生まれた赤ちゃんだった。
赤ちゃんなのだから退院してもすぐには自分で歩けない。